【SigmaStar】高性能画像処理チップ SoC

SigmaStarはMediaTekグループのカメラSoC専門企業として、低照度ISP、マルチカメラ処理、IPU(AI推論)、車載向けセキュリティを強みに、車載・防犯・スマート機器市場で多数の採用実績があります。

■SoCとは
System on a Chip。プロセッサ(CPU)、メモリ、GPU、通信機能など、システムの動作に必要な複数の部品を一つの半導体チップに集積したものです。これにより、機器の小型化、低消費電力化、高性能化が可能になります。
■SigmaStar SoC 先進技術プロセス
SigmaStarのチップのサイズは、28㎚ から 12㎚ へと進化し、性能と電力効率が向上しています。

■SigmaStar SoC の特徴
✓ 次世代光学エンジン
高性能な画像処理と最新のビデオ技術を組み合わせています 。
◎新ISP:新しいISP(イメージシグナルプロセッサ)エンジンを搭載し、優れた画質(IQ)パフォーマンスを持つStarlight ISPとAI-ISP(AI-BNR機能付き)をサポートしています 。
※ISP(イメージシグナルプロセッサ):スマートフォンやデジタルカメラ等で撮影された画像データを補正や変換によって高画質化する半導体素子。
※AI-ISP:AIとISPを組み合わせることで、従来のISPよりも高度な画像処理が可能となり、解像度の向上などを実現。
※AI-BNR機能:AI-ISPの一部として、画像のノイズを除去し、鮮明な画像を生成するための機能。

◎エンコーダー:H.264、H.265、およびAV1それぞれに対応可能であるため、貴社に必要な形式に対応できる柔軟性を持ちます。
※エンコーダー:物理的な動作をデジタル信号に変換し出力する装置。

◎低遅延ストリーミング:60ms未満の超低遅延ストリーミングによって、タイムラグのない「ほぼリアルタイム」な映像を実現します。

◎カラーナイトビジョン:通常のISPでは、赤外線LED(IR LED)を使わずに1.5Lux未満でカラー画像を生成可能。 AI ISPを有効にすると、0.1Luxの超低照度でもノイズを抑え、鮮明なカラー画像を実現します。
※Lux(ルクス)とは、光の明るさを示す照度の単位です。

✓ AIコア
第3世代のStarEngine IPU (Intelligent Processing Unit) を中心に構成されており、高性能なAI処理を可能にします。
※IPU:AIや機械学習の計算に特化したプロセッサ。
※第3世代のStarEngine IPU:前世代より性能UP、電力効率も改善した。大規模なAIトレーニングや推論用途に対応可能。
◎前世代IPUとの互換性をもつ、統合IPU SDK
・貴社が過去に開発したAIモデルを再設計や修正要らずで、新しいIPUへ移行できます。
・古いIPU用に作成したAIモデルやコードが新しいSDKでもそのまま動作可能です。
※統合IPU SDK:IPUを使ったAI開発に必要なツール群(ライブラリ、ドライバなど)をまとめた開発環境。
◎高効率
・ハードウェアを効率的に使って最大性能を発揮することが可能です。
・AIモデルの精度をほぼ落とさずに(量子化損失約0.25%)、高速化/省電力化が可能です。
◎Transformer最適化
・Vision Transformer (ViT):画像処理分野で高い性能を発揮するVision Transformerモデルに最適化されています。
・Vision Language Model (VLM):画像と言語の両方を扱うビジョン言語モデルの処理にも対応しています。
※Transformer:自然言語処理、画像認識、マルチモーダルAIなどで使われる重要なモデル。メモリ帯域の消費が大きく、そのままではSoC上の処理が重くなってしまう。
◎マルチモーダルサポート
・特定の用途に合わせて、複数のデータ形式を組み合わせたAI処理に対応します。
・例として、CLIP、Tag2Text、Grounding DINO、MobileSAM などに対応しています。
※モーダル:データの種類や形式のこと。(例:テキスト、画像、動画など)
※サポートされるAIフレームワーク:
Caffe、PyTorch、Keras、Caffe2、TensorFlow、ONNXなど、主要なディープラーニングライブラリとフレームワークを幅広くサポートしています。

※StarEngine世代ごとの進化:
StarEngineのバージョンは、対応するAI機能の進化を示しています。




